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成長発育に応じたお口のトレーニングで、全身の健康を目指しましょう【前編】
2024年2月29日(木)
最近では、むし歯や歯周病の「予防」意識が広まってきています。
検診の際などに、お子さんのむし歯が少なくなっていることにも気がつきますが、一方でお子さまの噛み合わせや歯並びの問題が増えていることも事実です。
そこで、当院ではお子さまの不正歯列や不正咬合を防ぐためにもお口のトレーニングに取り組むことにしました。
特に注意すべき点は、「口呼吸」です。
口呼吸をしているお子さまほど、歯並びが悪くなりやすい傾向があることをご存知でしょうか?
この問題を解決するために、マウスピース型の器具を使用することが近年では広まっていますが、当院では、「口呼吸の原因は何か?」という根本的な視点に着目し、その改善をはかることに力を入れています。
口呼吸の原因はいくつかあります。
そもそも低年齢のお子さまの鼻腔は小さいため、多くの酸素を取り入れようとすると自然に口呼吸になりやすいのです。
それが習慣化されてしまい、ポカン口になりやすくなっていると言われています。
また、これからの季節は花粉飛散量も多くなり、花粉症をお持ちのお子さまは鼻が詰まってしまい、普段よりも口呼吸になりやすいかとも思います。
辛い季節ですね。
歯科的な観点で、口を常に開けているとどのようなことが起こるかというと、顎の成長や歯並びに悪い影響を与える可能性が出てきます。
お口の中が乾燥すると汚れがつきやすくなってしまうため、歯茎の炎症、歯周炎や虫歯、口臭の原因にもなってしまいます。
現代人は食事にかける時間が短くなり、軟らかい食べ物を好むようになったことも相まり、噛む回数が減ると同時に、噛む力も弱くなってきています。
そうなってしまうと、口の周りの筋肉が発達せず、未来人は顎が小さくなっているともいわれています。
「お子さまは、前歯でガブッとかじり取ることはできていますか?」
次回はこのテーマに関してお話をしていきたいと思います。
にじいろマイクロスコープ・セラミック歯科医院